ラムの映画&本ライフ

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悲劇の9日女王 ジェーン・グレイ ★★★★

(2015年5月16日読了)

悲劇の9日女王 ジェーン・グレイ
悲劇の9日女王 ジェーン・グレイ桐生 操

KADOKAWA/中経出版 2014-02-01
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(STORY)
死刑台へ一歩一歩踏みしめながら昇っていくいくひとりの少女がいた。イギリス史上初の女王に即位したものの、在位9日間でメアリ一世により廃位されたジェーン・グレイ。16歳で生涯を閉じた、彼女の真実の物語。


(REVIEW)
彼女に興味を持ったのはこの一枚の絵。(著書の表紙の絵です)
http://www.japanjournals.com/2011-01-14-15-46-57/survivor/4350-lady-jane-grey.html

処刑される美少女はジェーン・グレイです。
イギリス本国では有名でも、日本ではマニアの人でしか知られてません。

ジェーン・グレイのことを少し。
ヘンリ8世死後、エドワード6世が即位するものの、在位6年で病死。
次の王位建商者のメアリ王女らを差し置いて、王家の血を引くジェーン・グレイが即位宣言しました。
しかし、メアリ王女が即位宣言により、彼女や夫ギルフォード・ダトリー、ダドリー一家が逮捕。
在位はたったの9日間でした。
当初、メアリはジェーンの処刑を躊躇していたものの、7か月後に処刑。
ちなみにメアリ1世が4年間在位後、大英帝国の礎を築いたエリザベス1世の時代に入ります。


彼女は王位の座を臨む野望の女性ではありません。
時の権力者のノーサンバーランド公や、ジェーンの両親たちの野望により女王に祭り上げられたのです。
エドワード6世が崩御すれば、次の王位継承者はカトリック教徒のメアリ王女。
彼女が即位すれば、プロテスタントは弾圧されてしまう。
プロテスタントのノーサンバラード公は、王家の血を引くジェーンを目につけ、自分の息子ギルフォードとジェーンを結婚させ、病床の王を説き伏せ、ジェーンを次の王位継承するよう勅使を得ました。
こうして、王が崩御した後、ジェーンが即位。
つまり、彼女が臨んだことでない、野望の大人たち犠牲者にしかすぎないのです。

大人たちの野望のままに好きでもない人と結婚し、王位に就くことになるも廃位され、死をまつことになるジェーン。
まだ彼女は16歳。日本史にも彼女のように権力の犠牲者になった女性がいます。
哀れとしか思えない彼女らの運命。
ジェーンも理不尽な自分の運命に呪わずにはいられなかったのに・・

でも、彼女は一度も涙を見せませんでした。
夫のギルフォードや侍女たちが泣きぐずれるのに、彼女は自分の運命と向き合ったのです。
なんという強さ!
16歳とは思えぬ毅然とした態度です。

運命に巻き込まれた悲劇の女王として思い浮かべるのは、フランス王妃マリー・アントワネット。
革命という渦に巻き込まれ、死刑の際には美しい女王の姿をみせました。

ジェーンも美しく、そして強く。
彼女も生まれながらの女王さまだと思います。

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