ラムの映画&本ライフ

ラムの趣味である映画と本のレビューです。★5で満点、10通りに評価しています。
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神去なあなあ日常 ★★★★☆

2016年5月26日読了


(STORY)
高校卒業と同時に三重県神去村で林業に従事することになった平野勇気。
最初嫌がっていたものの、村の人々や自然に触れ合っていくうちに、村のことを知りたいと思うようになる。


(REVIEW)
三浦さんの作品を読むと今のハイテクとは無縁の世界に導いてくれます。
三重県の山奥にある神去村は、スマホはいらない。
あるのは自然と人とのつながり。
神隠しまで出てくる?ファンタジーの世界は、
まるでジブリのような世界です。

リアルとはかけ離れた世界観、美しい女性は同じ三浦さんの作品の「舟を編む」のよう。
天才か?変人か?キャラのまじめさんとは違い、主人公・勇気くんは現代っ子。
彼は、いつ村を出て行こうかと思っていたけれど、
次第に馴染んでいき、恋に落ちてしまいます。

現代っ子の彼が次第に村に、林業に馴染んていくことや、恋に落ちることなど、
勇気くんの視点から描かれ、心情も丁寧に描かれています。
またヨキさん、繁ばあちゃん、マドンナの直紀さんなど、キャラの作りが上手い。
だからこそ、話に入りやすいです。
自然と人々の温かさから、マイナスイオンを浴びたように心が洗われます。

「舟を編む」と同じように、読んだ後、ほんわかな気持ちにさせてくれる、
また読みたくなる一冊です。

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まほろ駅前 番外地  ★★★★

2016年5月13日読了

三浦しをん/文藝春秋

(STORY)
東京の郊外のまほろ駅前で便利屋を営む多田と高校時代の同級生・行天。
部屋の掃除、お見舞い、遺品整理、子守に料理・・何度も引き受けます。
さて、今日のお仕事は?まほろ駅前シリーズ・第2弾。


(REVIEW)
第3弾を読んだ後、第2弾があるのを気づきました。
それは置いといて/^^/
今回は、ふたりの日ごろの活躍(?)も楽しめますが、
番外地とタイトルにあるようにスピンオフです。

ある時はマザコンヤクザの視点から、
ある時は、奥様の視点から、
ある時は少年の視点から、
メインのふたりを観察したり、復讐劇があったりと
依頼を受けた仕事の裏には様々なドラマがありました

6作のうちで印象に残ったのは、最終話の「なごり月」。
子守を依頼された多田と行天は、
子供の面倒を見ているうちに、苦い思い出が蘇ってきました。
胸の奥底に抱え込む痛みを抱えながら生きている二人。
虚しさを感じながらも、ほんのりとした温かさも感じました。

他の作品も、テンポよく、軽快に読めます。
まったりとしているので、読了後は癒されます。
毎回同じこと言いますが、多田&行天は名コンビです。

まほろ駅前狂騒曲 ★★★★☆

2016年4月29日再読

三浦しをん/文藝春秋

(STORY)
まほろ市で便利屋と営む多田と行天。ある日、多田は行天の娘、はるを預かることになった。
実の娘とはいえ、行天はまだ一度も会ったことはない。
困惑しながらも、多田と行天、はるの共同生活がはじまった。
それと同時に怪しい団体の調査の依頼が舞い込んできた。


(REVIEW)
まほろ駅前シリーズ、第3作。
あいかわらずだね、多田と行天コンビ^^
軽快な口調と展開には、現代版「ホームズとワトソン」デス。

今回は可愛いガールとの共闘生活、あやしい団体、
まきこまれたバスジャックと、これでもか、これでもかと
狂騒曲というタイトルにふさわしく、お祭り騒ぎ。
軽快な展開は、時には笑いあり、涙ありで、
前作同様、ドラマがしっかり描かれています。

今回のテーマは親子関係でしょう。
行天とまだ一度も会ったことがない娘はるとの親子関係もそうですが、
彼に隠された過去あフラッシュバックされるのです。
行天は宗教に縛られている裕弥くんと出会うことにより、彼の子供のころがフラッシュバックされ、
彼の負っていた心の傷が明らかなります。
「一見、つかみどころのない性格の行天にはせつない過去があった」
そこが母性がくずぐられるですよね^^
三浦さんは、キャラを描くのが上手いです。

なんだかんだといっても多田&行天は名コンビ。
続編が刊行されないかな^^またふたりに会いたいです。

まほろ駅前多田便利軒 ★★★★☆

2016年4月28日再読

三浦しをん/ 文藝春秋

(STORY)
東京郊外のまほろ市の駅前で便利屋を営む多田啓介。
ある日、高校時代の同級生、行天と出会う。
行くあてのない彼を一晩泊めるはずが、そのまま居座ってしまい、ふたりの共同生活が始まった。


(REVIEW)
まじめさん(「舟を編む」)のような風変りなキャラクターに会いたい一心で再読しました。

本作で風変りなキャラクターといえば、行天。
どことなくつかみどころばないキャラがたまりません。
主人公の多田との掛け合いは、ホームズ&ワトソンか。
実にいいコンビです。
癖のある脇キャラたちもいい。
テンポよく、クスっと笑えます。

ただ面白いだけではない、
ドラマもしっかりと描かれています。
多田も仰天もバツイチ同士。
どちらも、かつてはかたぎの仕事に就き、妻も子供もいました。
ただし、行天はレズ女から精子を頼まれた偽装結婚ですが。
その幸せが崩れてしまい、深い心の傷を背負って生きているのです。

不器用な生き方しかできない彼らの友情、やさしさに、ホロリとさせられます。
笑いがあって、涙ありの人間ドラマ。
これぞ日本のドラマです。

舟を編む   ★★★★★

2016年3月15日読了

三浦しをん/光文社

(STORY)
出版社の営業部に勤める馬締(まじめ)光也は、言葉のセンスを買われ、辞書編集部に配属となった。今まで変人と言われてきた馬締も辞書編集部では自分の力を発揮し、辞書作りに没頭する日々。それは、問題が山積みの部署で、新しい辞書「大渡海(だいとかい)」の完成に向け、長い旅でもあった。ある日、美しい娘、香具矢(かぐや)にひとめぼれをしてしまった馬締。恋の行方は?「大渡海」は完成するのか?


(REVIEW)
松田龍平さん主演↓の同名映画の原作です。
http://lumcinema.blog.fc2.com/blog-entry-143.html

辞書編集を題材にしているだけあって、
いかに伝え、記録を残すには言葉が必要であり、
言葉は大きな役割があるかが描かれています。
映画と同様、「言葉の力」を感じました。

三浦さんは、キャラ作りが上手い。
一番印象深いのは「まじめ」さん。
「だいとかい」と聞いて、突然「大都会」を歌い出す。
言葉の知識は豊富なのに、周りのことは見えない。
変人か、いやまた天才肌か?
恋には不器用なシャイな性格。
まじめさんとは対象的に社交的な西岡くん。
一見チャラ男の彼も、「自分は辞書編集部のお荷物か」と悩んだり、
彼女は美人ではなかったりと、人間らしさが出ているというか。
ふたりとも似ているのは、以外と不器用だということ、
だから、愛しいのです。

その他の香具矢(かぐや)さんをはじめ、個性的な愛されキャラたちもいい。
職業は、辞書編集、板前・・・
辞書に手紙、料理・・など
スマホ、電子辞書なとハイテクな時代とは無縁の時代。
だからこそ、温かみにある、読了後もほんわかな気持ちにさせてくれた、
また読みたい一冊です。

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