ラムの映画&本ライフ

ラムの趣味である映画と本のレビューです。★5で満点、10通りに評価しています。
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世界からボクが消えたなら ★★★

2016年10月2日読了

川村元気/小学館

(STORY)
命があと一週間と宣告されたご主人さまは、アクマと取引をした。
ご主人さまの命が一日分延びるかわりに、
電話、映画、時計が消えていき、
猫=ボクまでも消されようとしている。
「世界から猫が消えたなら」の主人公の飼い猫。キャベツからの視点を描く。


(REVIEW)
猫が消えるなんて、
猫好きの私にとってはとても想像ができない。
ましてや、猫ちゃんの立場だったら?
飼い主の都合で消されようとされているなら、どうなる?

結果は「世界から猫が消えたなら」でわかっているのですが、
猫ちゃんの立場からど、どんな気持ちでいたか描かれています。

キャベツちゃん、しっかりと飼い主=人間の観察をしているね。
”人間と同居していると心が休まらない。
人間に飼われている猫はいやしない。
猫が人間に合わせている”
なるほど、人間って、自分の都合しか考えてない生き物かもしらない。
可愛がっているつもりでも、それはただの押し付け?かも。
猫は猫なりの世界がある、確かに!と思いましたね。

それはさておき
猫の視点から描いた物語は、
本篇に描かれていない場面があり、
ドラマの裏として楽しむことができます。

一個ずつ、飼い主の大切なものが消えていき、
さて、猫が消されようとしている。
その時、キャベツはどうするのか?
これが読みたかったですよ↓
キャベツの大先輩レタスが表われ、カツを入れる。
しかし、心に響く言葉がないせいか、
テンションが一基にダウンしました。


Noriさんからお借りしました。ありがとうございました。

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ビンボー魂 ★★★★☆

2016年8月7日読了

風間トオル/中央公論新社

(内容)
「徹子の部屋」で初めて自分の生い立ちを語った風間さん。
5歳で両親が出ていって以来、祖父母から育てられ、
過酷な貧乏生活を強いられながらも、出会いと別れと経験し、
生き抜く力を与えてくれる話です。


(REVIEW)
風間トオルさんはモデル時代から知っています。
阿部寛と共にメンズノンノで活躍し、俳優に転身し、今もドラマで活躍されています。
一見、華々しい彼に過酷な少年時代があったことを知ったのは数年前です。

風間さんの文章は読みやすい。
すーと話に入っていきます。
さて、どうだったけ・・と戻ることのなく、
さあ、次はどうなるというのが先で、
あっという間に読んでしまう文章の力があります

両親が出て行ったばかりか、
「屋外の洗濯機がお風呂がわり」
「公園のアサガオを食べた」
「虫歯をベンチで抜いた
」など、泣けてくるほどの過酷な生活。
よくここまで耐えた!とホロリとさせられます。
よくある「苦労したんだよ!」「可愛そうな境遇だっただよ」
という押しつけがましさが一切なく、
笑いを交えながら語る生い立ちは、
恨みつらみを言う前に、自ら道を切り開き、生き抜こうとしています。

貧乏で辛かったけど、不幸ではなかった。
貧乏でバカにされたけどくじけなかったし、
グレることもなかった。
自らチャンスをつかみ、
むしろ貧乏であったからこそ、行く抜くヒントを得た。
ビンボー魂が今も活かされています。

「同情なんてクソくらえ」
「お金に支配されたら負け」
「人生はなんとかなる」

など、風間さんのメッセージがつまっています。

また減殺に悩む少年たちの心理も理解している風間さん。
ヘタな自己啓発本よりはずっといい。
悩んでいる人、心が折れた人には
是非お勧めしたい一冊です。

世界から猫が消えたなら ★★★★☆

2016年5月24日読了


(STORY)
余命宣告を受けたい日、家に帰ると、自分と同じ姿の悪魔「アロマ」が待っていた。
「一日寿命が延びると引き換えに、この世から何かを消す」という奇妙な取引が持ち掛けられた。
生きるために何かを消すことを決めたが・・・
僕と猫「キャベツ」と陽気な悪魔「アロハ」との奇妙な生活がはじまった。


(REVIEW)
もし、猫がいなくなったら・・
猫好きの私にとって、癒されるものがなくなるのは信じられない!
想像したくはない!!

どうなるのかと・・おっかなびっくりで本書を開くと・・

自分の寿命が1日延びる代わりに、物がひとつずつなくなっていく。

それは自分がいらなくなったものではなくて、自分とそっくりの悪魔「アロハ」が支持したもの。
電話、映画、猫・・
非常にも消えていくのです。

主人公の「爆」は生き残るために、無情にも消していくことにより、
大事なことが消した後に気づいていくのは、よくある話^^:
そして、最後の最後で大切な人や、かけがえのないもの、
この世に生きる素晴らしさに気づくこともです。

これは、普段、何けない日常には気づかないことでもあります。

そのことを気づかせてくれたのは悪魔のこと「アロハ」くん。
陽気なあの世の使者で思い出すのが、「私の期限は49日」のスケジュール。
悪魔のイメージも払拭されて、暗い話もほら、彼のおかげで明るくなります♪

主人公の「僕」の命を伸ばすために、電話や映画、猫を消そうとするとは、
やはり悪魔ですが、親切なことに最後にチャンスをあげているのです。
そこで今までのことが振り返り、大切なものを気づいていく。
その点は、彼は悪魔ではなくて、天使でしょう^^

クスっと笑えて、切なくさせてくれる話は、
ストレートな文章で話に入りやすく、感情移入しやすいので、是非一読あれ。

ちょっと今から会社をやめてくる ★★★

(2016年1月15日読了)

ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)
ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)北川恵海

KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2015-02-25
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(STORY)
ブラック企業に勤める隆は、毎日こき使われ、心身と共に疲れ果てていた。ある日、無意識のうちに線路に飛び込もうとした時、「ヤマモト」いう男から助けられる。同級生と自称する彼は大阪弁でしゃべりまくり、ニートで海外在沖だという。彼とつきあっていくうちに隆は気持ちが前向きになっていく。しかし、彼は一体何者なのか?気になって調べると、ヤマモトは3年前に亡くなっていた。


(REVIEW)
タイトルに惹かれてました。
ブラック企業に勤める主人公、隆は、働き詰めの毎日。
日曜は明日を考えると憂鬱になり、月曜は死にたくもなる。
辞めたいけど・・入社半年で辞めるわけにはいかない。
現実に押しつぶされそうな日々。
主人公の語り口の文章は感情移入しやすく、話にも入りやすいです。

ある日、隆は線路に飛び込むとするから大変!
死にたいと思うくらいならやめてしまえ!
ここだけが会社ではないでしょ!
と思えど、プライドだけは山ほど高い彼のこと、そんな余裕すらなかったのかもしれません。

そこに現れたのは救世士、ヤマモト。
「同級生と自称するヤマモトは一体何者なのか?」
これって、よくある話の設定のせいか、新鮮味がありません。

ミステリアスな部分はひかれる私は、話を進めていくと・・
主人公と謎の彼との交流が深まっていくと共に、
主人公が前向きになり、運が上昇するかと思ったら、
そこにまっていたのは落とし穴。
職場の人間関係、親子との絆、ヤマモトとの交流などの様々な経験を踏んで、
主人公は成長していきます。

ヤマモトの正体ですが↓(隠れます)
「3年前に自殺した男、つまり幽霊」
身動きが出来なかった主人公が、ある人との出会いで、
それもこの世にない人との出会いで、成長していく話は「夢をかなえるゾウ」を思い出します。
テンポがよくて、コミカルで、涙もある展開は似ていますが、
「夢をかなえるゾウ」のような笑いもなければ、心に響く言葉もありません。
ただ、隆が会社を辞める時、言いたいことを言って、倍返ししたシーンはスカーとしたかな。
現実は言えないけど^^;
まあ、これは妄想の世界ということで、よしとしましょう^^




昨夜のカレー、明日のパン  ★★★★☆

(2015年2月7日読了)

昨夜のカレー、明日のパン昨夜のカレー、明日のパン
(2013/04/19)
木皿 泉

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(STORY)
たった2年間の結婚生活で、7年前に夫、一樹を失くしたテツコ。息子、一樹と妻を亡くしたギフ。共同生活をしているふたりに間にゆったりとした時間が流れていく。


(REVIEW)
数々のTVドラマを生み出してきた夫婦脚本家の木皿泉さんの小説です。

夫を亡くした女性(嫁)と、息子と妻を亡くした男性(義父)。
夫を失くした7年もの間、ふたりは共同生活をしている。
世間からみれば、奇妙だと思うかもしれないけど、ふたりにとっては居心地がいい。
騒がしい世間はどこへやら、ふたりにはゆったりとした時間が流れていく。
なんもない日常だけど、それがどんなに大事かを思わせてくれます。

キャラひとりひとりを焦点にした文体は、まるでパズルのような構成です。
キャラの心理描写が丁寧で、感情移入がし易いため、悪人はいません。
またセリフが優しく、話に入りやすい。
特にギフの言葉が心に染みます。

読んでいる側も癒される、ほんのりと暖かくなる。
まるで、暖かい飲み物のような、ビタミン剤のような一冊です。

心に傷を負った人、癒されたい人におすすめです。

noriさんからお借りしました。ありがとうございました。



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