ラムの映画&本ライフ

ラムの趣味である映画と本のレビューです。★5で満点、10通りに評価しています。
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ヴェルサイユ宮廷の女性たち ★★☆

2016年2月27日再読

ヴェルサイユ宮廷の女性たち (文春文庫)ヴェルサイユ宮廷の女性たち (文春文庫)
加瀬 俊一

文藝春秋 1992-07
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(内容)
「太陽の王」ルイ14世とその愛人たち。「ぐうたら王」ルイ15世とポンパドゥール夫人。フランス革命の渦に巻き込まれ、断頭台に消えたルイ16世と王妃マリー・アントワネット。ヴェルサイユを舞台にした、宮廷政治と愛憎劇を描いた歴史絵巻。


(REVIEW)
刊行されたのは89年.、久しぶりに手に取りました。
「ベルばら12巻」で、またもベルばら熱を再発しまった私。
2度訪れたヴェルサイユ宮殿も思い出す。
そんな熱い思いは簡単には沈められないのです。

さて、本題。
ぶっちゃけ言うと、愛憎劇としてはあっさりしすぎ。
フランス革命関連では、歴史認識がなさすぎ。
ただわかることは、愚者が歴史を作るということ。
太陽王も、ぐうだら王も、断頭台に消えたシャイな王も。
逆に善良であろうと、悪女であろうと女性たちは華やさがありました。
だだそれだけ。愛憎劇を期待した私には物足りなかったです。

ヴェルサイユの興亡をわかりやすく描いているのでフランス史初心者にはおすすめです。


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復讐の華 ヴェラ ★★★★☆

(2015年10月12日読了)

復讐の華ヴェラ
復讐の華ヴェラ桐生 操

徳間書店 2004-03-19
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(STORY)
ヴェラは両親と弟と幸せな家庭で暮らしていたが、父の逮捕を機に一転する。
父の処刑、母の自殺。残られたヴェラと弟は、大人の仕打ちを受ける日々・・
父の遺書から身に覚えのない罪を着せられたことを知り、ヴェラは不幸に叩き落としら奴らに復讐することを誓う。


(REVIEW)
桐生さんといえば、的確な歴史考証、残酷な描写が印象的でしたが、
前回の「ジェーン・グレイ」では清純な女性の物語のせいか、地味で清純な作品でした。

しかし、今回は桐生節パワーアップ。
日本にはなじみのあるフランス革命前夜が舞台。
華やかな舞台にキャスト、宮廷、恋など華やいだシーンもあれば、残虐なシーンもあり。
これぞ桐生ワールド^^
冒頭の復讐を誓うシーンからはじまる歯切れのいい文章は、ノンストップで一気に読めます。

話はあらすじでも書いたように、復讐する女性の物語です。
彼女がなぜ復讐に至ったかの過程や心理描写は丁寧です。
また、メリハリのあるキャラもだれひとりとなく欠かすことなく描かれ、
イヤなキャラもうざいとは思えない、要所、要所に重要な役割を果たしています。

彼女の復讐の背景にあるのは、フランス革命前兆といわれる「首飾り事件」
犯人は「ベルばら」でもお馴染みジャンヌのこと、ラ・モット夫人ですが、
事件を動かす本当の黒幕はヴェラと希代の詐欺師を言われるカリオストロ伯爵。
史実の事件にヴェラの復讐を絡めている展開は上手い。
もうひとつの「首飾り事件」としての歴史物語として面白いかもしれません。

最期は彼女らしいというべきでしょう。
彼女なりに最後は引き際をした。
歴史ドラマとして、満足感のある一冊でした。



藤本ひとみのフランス関連本

   タイトルにクリックすると、レビューにリンクします。 

   ナポレオンの宝剣 愛と戦い
     

ナポレオンの宝剣 愛と戦い
ナポレオンの宝剣 愛と戦い藤本 ひとみ

潮出版社 2009-09-01
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   マリー・アントワネットの生涯
 
マリー・アントワネットの生涯マリー・アントワネットの生涯
(1998/07)
藤本 ひとみ

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    王妃マリー・アントワネット 青春の光と影
    
王妃マリー・アントワネット―青春の光と影王妃マリー・アントワネット―青春の光と影
(2006/11)
藤本 ひとみ

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    王妃マリーアントワネット 華やかな悲劇
     
王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇      (角川文庫)王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇     (角川文庫)
(2011/02/25)
藤本 ひとみ

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  ウィーンの密使

ウィーンの密使―フランス革命秘話 (講談社文庫)ウィーンの密使―フランス革命秘話 (講談社文庫)
(1999/05)
藤本 ひとみ

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    バスティーユの陰謀

バスティーユの陰謀バスティーユの陰謀
(1999/04)
藤本 ひとみ

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    マダムの幻影

マダムの幻影マダムの幻影
(1999/09)
藤本 ひとみ

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マリー・アントワネット 運命の24時間 ★★★★☆

(2013年7月23日読了)

マリー・アントワネット 運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡マリー・アントワネット 運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡
(2012/02/17)
中野京子

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(Story)
1791年、6月。フランス革命の怒涛の波に危機感を覚えたルイ16世をはじめ王室一家は逃亡するが、ヴァレンヌで見破られ、パリへ護送される。世にいう「ヴァレンヌ事件」である。その事件の真相とは一体何かを迫る。


(Review)
革命記念日で再びアントワネットを読みあさった私は、再び彼女の血が蘇り・・
なんてシャレですが、そう言わざる得ないくらいアントワネット、いやフランス革命当時にはまってしまいました。

さて、本作はアントワネットの運命を決めるヴァレンヌ事件の真相が描かれています。
もし、逃亡さえしなければ、英国や日本のように立憲君主制が続いていたかもしれないし、後年、王政復活後、また滅亡していると思えば、運命そのものは変わってないかもしれません。でも、悲劇的な最期や子供たちの運命はずいぶん違っていたことでしょう。
ルイ16世やアントワネットはギロチンで一瞬の苦しみで終わりましたが、息子ルイ・シャルルは衰弱死、ひとり残されたマリーテレーズは生涯孤独だったことを思えば、子供たちはどんなに苦しんだことが計り知れません。
王として祖国を離れたくないルイを唆し、逃亡を企てたのがアントワネットだったとすると、なんて罪作りなことか・・しかし、歴史を紐解くと、逃亡せざる得ない理由があったのです。

逃亡を手助けしたのは、「ベルばら」でお馴染みのアントワネットの恋人、フェルゼン。
この計画はご存じのように失敗に終わり、杜撰な計画だったと語りつがれています。
私も長年そう思っていましたが、ここで、彼の名誉のために言います。失敗の原因はフェルゼンにはありません。無能な人間でもありません。
そもそも彼はスウェーデン人であり、仕えるのはスウェーデン王室です。フランスには外交目的で滞在しているうちにアントワネットと恋の仲になったのであって、フランスには義理立てることもないのです。
彼が逃亡を手助けしたのは、愛するアントワネットさまのため。時間と浪費を費やした、命がけの大仕事を買って出る。愛する男が危険を顧みず、私を助けてくれる。それだけでも胸が熱くなるというもの。
ましてや教養と美貌のある貴公子とあれば、アントワネットであろうと誰であろうと惚れてしまうのも無理はありません^^

さて、話は横道に反れましたが、失敗の原因はすばり、ルイ王にあり!
逃亡の日にちが3度にわたる変更。プラス、逃亡する際、時間が大幅に遅れていれば、なお信用もなくするのは当たり前。
ルイは、逃亡とは一体何かをいうものをわかってなかったのです。逃げるなら、なりふり構わず逃げなくてはならないものの・・事実、同日に逃亡した弟のプロヴァンス伯は、わき目を振らなかったため、成功しています。
これから逃亡本番という時に、ルイはフェルゼンを切り捨ててしまう。これから先どうすれば・・実戦経験のあるフェルゼンなら、どんな危険でも守ってくれそうなものの・・ルイの気持ちがわかりますが、私情は切り捨てなくてはならないのが王でしょう。一家の主でしょう。
見破られた後も何度も逃げ出すチャンスがありました。敵に囲まれる中、逃げ出す韓流時代劇のシーンのように、アントワネットたちにもチャンスがあったのに・・でも、ルイは腰をあげない。ああ~財産を捨てても、生き延びなくてはならないというのに・・なんと情けないことか・・・。

革命が起きた時、ルイはチャールズ一世のように妻と子を実家に帰さなかったのでしょうか?
すぐに行動を起こさなかったのでしょうか?
実戦経験のない、頭でっかちで、王としても器・・いや一家としての主としての器がなかった。その夫に嫁いだアントワネット。彼女のそのものが財政を傾けたわけでもないのに、赤字夫人として後世まで悪名が語りつがれ・・ああ、哀れという他ありません。

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