ラムの映画&本ライフ

ラムの趣味である映画と本のレビューです。★5で満点、10通りに評価しています。
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桐島、部活やめるってよ ★★★★

(2013年4月22日、DVD鑑賞)

桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)
(2013/02/15)
神木隆之介、橋本愛 他

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(2012年、日)
監督 吉田大八
出演 神木龍之介、橋本愛、東出昌大

(Story)
とある高校の、いつもの金曜日。学校一の人気者、桐島がバレー部を辞めるとの噂が駆け巡った。周りの人々が同様する中、桐島の姿がなかった。桐島は一体、いつ現れるのか?


(Review)
小説すばる新人賞を受賞した同名小説を映画化。
今年、日本アカデミー賞受賞作。
評判も悪くなかったので、レンタルショップから借りてきました。

アカデミー受賞作としては大作とはいえず、文芸作とはいえず、地味な分類に入る作品ですが、評判通り、面白いし、私も引き込まれました。

一見どこにでもある学園ドラマは、リアル感があって、大人の私でも共感があり、いつの間にか噂に振り回されました。それは、普段の日常にある事柄だからでしょう。

桐島は一体いつ現れる、いつ現れる!と気になって、もしかしたら振り回されるだけと思ったらビンゴ!
特別、スター性の役者がいるわけでもなく、派手な演出があるわけではないけど、映画の楽しみを思わせてくれる。これぞ映画でしょう。

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ジャンゴ 繋がれざる者  ★★★★☆

(2013年4月22日、劇場鑑賞)

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(2012年、米)
監督 クエンティン・タランティーノ
出演 ジェイミー・フォックス
   クリストフ・ヴァルツ
   レオナルド・ディカプリオ

(Story)
1858年、テキサス州。ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、キング・シェルツ(クリストフ・ヴァルツ)と出会い、奴隷の身分を解かれた。ジャンゴは、奪われた妻ブルーヒルダを奪え返すため、シェルツとコンビを組み、賞金稼ぎの旅に出る。そしてついに妻の居場所を突き止め、奪え返す作戦に出た。


(Review)
待ってました、タランティーノ監督の新作!
前作「イングロリアス・バスターズ」に続く新作はいかに?
期待通り、やってくれましたよ、タラちゃん^^

前作「イングロリアス・バスターズ」と同様、暗そうな題材をバイオレンンスを交えながら、独創豊かに描いてくれる、その発想!素晴らしい、素晴らしいよ、タラちゃん。

だからね、ただ楽しんで観ていました、あたし。
出演者たちもイキイキ!楽しんでいる~、思えば、タラちゃん作品に出演している人たちは皆そうだけど。
悪党が悪党という感じしないものいい。それも、どのタラちゃんの作品にも言えるけど^^
出演者たちみなに言えるのは、眼力があること。ジャンゴを演じたジェイミーにしろ、シェルツを演じたヴァルツにしろ、悪党を演じたレオくんも眼力があって、つい皆さんの演技に引き込まれました。

ただ気になる点は長いセリフくらいで、でもね、それも後半になれば気にならない。
夢中になって観れたからナシということで。

パンフレットには、タランティーノ監督は犠牲者への復讐とありましたが、言われてみればそうかもしれない。前回の「イングロリアス・バスターズ」ではナチスに犠牲になったユダヤ人、本作では南北戦争前の黒人奴隷の復讐でしょう。あなたらしい描き方だと思います^^/

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マダムの幻影 ★★★★☆

(2013年4月10日、再読)

マダムの幻影マダムの幻影
(1999/09)
藤本 ひとみ

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(Story)
行程ナポレオンが失脚し、フランスに王政が復活した。王妃マリー・アントワネットの遺骨が発見され、彼女の弁護士が死の床で書き残した回想録が司祭ルナールのもとに手渡された。ラテン語で書かれている回想録には恐ろしい真実が隠されていた


(Review)
前回の藤本女史の著書同様、10年ぶりに再読しました。
歴史エッセイを読めば、その関連の著書を読みたくなるもの。
藤本女史が描くアントワネット&マリー・テレーズはどのように描いているのか、10年前読んだきりだから回想録が翻訳されて、そこには王家をゆるがすスキャンダルが書かれたことくらいしか覚えてない私としては、新鮮な気持ちで再読ができました。
回想録は後で語るとして、読んでまず印象に残ったことは、アントワネットから受け継ぐハプスブルグ家の血、DNAです。

毅然とした態度、高いプライドはまさにハプスブルグ家から受け継がれたもの。
本作で描かれているアントワネットの娘マリー・テレーズは、人から愛される人でない。
どちらというと、嫌な女。「ハプスブルグの宝剣」で描かれたマリア・テレジアを思い出せずにはいられなかったです。
もし、激動の時代でなければ、女王として、王家のひとりとして君臨していただろうに。
回想録のアントワネットは「私は財源を浪費してません」と、きっぱりと言い張っているのだから。

素晴らしいわ、アントワネット。さすがは「パンがなければケーキをお食べ」と言った人だけのことはありますわ。
なーんて^^ 歴史ミステリーでは、彼女はフランスの財源が傾くほどの浪費はしてなく、既にルイ16世が王位に就任する前から財政が傾いたと言われてます。

ただ、ここで言えるのは、アントワネットも、その娘マリーテレーズも時代の変革についていけなかったこと。
それは前にも書いたが、誇り高いハプスブルグ家の血が、それに加え、マリー・テレーズにはブルボン王朝から受け継がれた血が国民に屈することができなかった。もし、時代の変革についていける人だったら、王家崩壊することもなく、イギリスや日本と同く立憲君主制として今も残っていただろうにと思うと残念です。

さて、大事な回想録に何が書かれているかというと、先に書いたアントワネットが「財源を浪費してません」と答えたことと、ルイ17世の出世の秘密。

ルイ17世の死については謎です。死因についても、本当は生きているかどうか、謎だらけです。
そうなれば、生きているのね。これぞ本当の王政復活!!
と思いきや、実はルイ17世には出世の秘密があったことを語られているのです↓

ルイ17世のこと、ルイ・シャルルは愛人フィルゼンの子。
もしかしたら、フィルセンの子という噂は本当^m^
きゃーーー!!ベルばらのような悲恋ではなくて、ちゃんとふたりには愛の結晶を残していたのね。
となれば・・もしルイ17世と名乗れば、ブルボンの血筋がひいてないことになる。
そのことを母の口から訊かされたマリー・テレーズがショックを受けるのもわからんでもないし、誰も信じられなくなったものわからんわけでもない。
自分が使える貴族ばかりではなく、家族にも裏切られたもの。
その後、彼女にひとりの友達がいなかったのも、微笑みを忘れたもの納得できます。


なので、藤本女史の解釈にはあっぱれ、一票を投じます!

悪女の物語  ★★★

(2013年4月8日再読)

悪女の物語―マリー・アントワネットの娘/マルゴ王妃悪女の物語―マリー・アントワネットの娘/マルゴ王妃
(2002/05)
藤本 ひとみ

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(内容)
一度も微笑んだことにないマリー・アントワネットの娘マリーテレーズと、色情狂と言われたマルゴ王妃を取り上げた歴史エッセイ。


(REVIEW)
友人のサイトでマリー・テレーズを取り上げられたことが、再読のきっかけです。
十何年ぶりに押入れから出して再読しましたが、藤本女史の文章はわかりやすく、歯切れがいいので、読みやすいです。

私の前世は王妃か貴婦人か?と思いこんでいるくらい、西洋が好きな私におって、西洋の歴史、それも女性の実在の人物を取り上げたエッセイは、私をその時代にタイムスリップさせてくれるかのよう。
ーマリー・アントワネットの娘に、王妃マルゴー
どちらも激動の時代に行き、過酷な運命に翻弄された女性です。
ふたりに共通するのは愛情が注がれてなかったこと。生き残った者として、死に絶えていく一家を見続けたことです。しかし、ふたりの生き方は対照的です。
ひとりは復讐に燃え、ひとりは愛情を求めました。

マリー・アントワネットの娘のマリー・テレーズにに興味を持ったのは、マリー・アントワネットの娘であり、ひとり生き残った彼女がどんな生き方をしたか知りたかったからです。
もし、革命という悲劇がなければ、王女をして幸せな人生を送っていたでしょう。
たとえ革命が起きても、アントワネットの無謀な逃亡計画や復讐がなかったら、王家として民衆から愛されたかもしれないと思うと、マリー・テレーズ、ルイ・シャルルに同情せざるえないです。

マルゴ王妃はイザベラ・アルジャーニ主演の「王妃マルゴ」や、デュマの「王妃マルゴ」から興味をもちました。
愛人の数24人(さらにプラス3人)という数であり、彼女もまた王家の娘でありながら、ゆがんだ家庭にあったと指摘しています。
彼女もまた愛の結婚をし、一族の最後のひとりとして
最期は若い男性に看取れながら死んでいった彼女。政治や、お家騒動に巻き込まれながらも恋に幸せを求めていた彼女。
前者のマリー・テレーズは復讐に生き、喜びを知らなかったとは対照的で、どちらといわれれば、マルゴ王妃がドラマチックに感じます。

読破して感じたのは、どちらも悪女と思えなかったこと。
悪女なら、ふたりの母のマリー・アントワネットか、カトリーヌであろうと思いますが^^;





新ハムレット ★★★★☆

(2013年3月27日読了)

新ハムレット (新潮文庫)新ハムレット (新潮文庫)
(1974/04/02)
太宰 治

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(Story)
名作シェイクスピア「ハムレット」を太宰治が、戯曲形式をそのままに現代人心理や悪の典型を交えながら描いた作品。


(Review)
劇団四季の「ハムレット」を観て以来、すっかりハムレットに魅了されました。
シェイクスピアの名作「ハムレット」は様々が解釈があり、事実私も原作での解釈と舞台の解釈の相違がありました。オフィーリアへの愛や悲しみを描いていた舞台の方が、原作よりドラマチックに感じ、感動いまだ冷めずです。

なので、他の人はどんな解釈をしているんだろうと気になり、ネットで検索したところ、太宰氏の「新ハムレット」を見つけたしだいです。
太宰氏といえば、「人間失格」にはまった青春時代を思い出します。

その太宰氏を描くハムレットはきっと真にせまったものに違いない。
ビンゴ!まさしくそのとおり。太宰氏のユーモアなセンスが光った「ハムレットってこんなヤツだよ」と描いてます。

原作と同じシリアスな内容かと思えばNo!ユーモアが混じった、笑える、そして思わず頷いてしまう、最後に空しさが残る作品です。

ここで言っておきたいのは、原作の戯曲形式で話は進められていますが、原作とまったく同じというわけでありません。そこにはハムレット王子=太宰氏で描かれているからです。
まるで、太宰氏がハムレット王子にでもなりきっているかのように。
ナルシストの彼らしいですな^^;

堕落的で人間不信な点も、可憐なオフィーリアに手を出したのも、戦争だというのに王子として戦闘に立たないのも、実にあなたらしい。というか、あなたはハムレットそのもの。
そして毒を吐きまくる!!!吐いて、吐いて、吐きまくってます!

「落第だけはするな!カンニングはしてもかまわない」
おい、親が教えることか?(爆~)
エライやつらは陰では何をしているかわからない、世の中は悪が入り乱れていることを皮肉っているのでしょう。
「弱い一兵卒になりましょう」これって、当時の日本を皮肉り、反戦をうかがえます。

もし、20世紀にシェイクスピアが蘇ったら、さぞかし驚くでしょう。
事実、シェイクスピア自身も史実を脚色していたというし(爆~)
まっ、いいか(爆~)

ますます太宰氏のファンになりました。

笑が欲しい時にまた読みたい一冊です。

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