ラムの映画&本ライフ

ラムの趣味である映画と本のレビューです。★5で満点、10通りに評価しています。
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東京すみっこごはん ★★★★☆

2016年5月17日読了

成田名璃子/光文社

(STORY)
商店街の細い横道の奥へ進みと、古い木造の一軒家「すみっこごはん」がある。
変わりばんこで料理と作り、みんなで食べるという共同台所は、年代も性別も国籍、職業が異なる人々が集まってくる。
美味しい料理を通じて、人々の交流をストーリー。


(REVIEW)
食べ物って、ほっこりさせてくれる。
美味しい料理ならなおさら。
それは高級料理ではなく、人々の心がこもった料理は最高でしょう。

いじめで悩む女子高校生も、婚活で悩むOLも
人生を見失う留学生も、妻に秘密がある男性も
みんな行き場所がない、心のよりどころがない人ばかり。
そう、読んでいる私も、みんなさんにも。
そんな人々を受け入れてくれるのが「すみっこごはん」なのです。

美味しい家庭料理と
すみっこごはんの人々の温かさと包まれるとほら^^
心が温かくなる、心が軽くなる。
悩んだ人々も救られると同時に読んでいる私も救われる。
そんなあったかい話なのです。

こんな料理店があったらいいな♪

元気が欲しいときにビタミン剤となる著書です。
どうぞ、お試しあれ^^

noriさんからお借りしました。ありがとうございました^^

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まほろ駅前 番外地  ★★★★

2016年5月13日読了

三浦しをん/文藝春秋

(STORY)
東京の郊外のまほろ駅前で便利屋を営む多田と高校時代の同級生・行天。
部屋の掃除、お見舞い、遺品整理、子守に料理・・何度も引き受けます。
さて、今日のお仕事は?まほろ駅前シリーズ・第2弾。


(REVIEW)
第3弾を読んだ後、第2弾があるのを気づきました。
それは置いといて/^^/
今回は、ふたりの日ごろの活躍(?)も楽しめますが、
番外地とタイトルにあるようにスピンオフです。

ある時はマザコンヤクザの視点から、
ある時は、奥様の視点から、
ある時は少年の視点から、
メインのふたりを観察したり、復讐劇があったりと
依頼を受けた仕事の裏には様々なドラマがありました

6作のうちで印象に残ったのは、最終話の「なごり月」。
子守を依頼された多田と行天は、
子供の面倒を見ているうちに、苦い思い出が蘇ってきました。
胸の奥底に抱え込む痛みを抱えながら生きている二人。
虚しさを感じながらも、ほんのりとした温かさも感じました。

他の作品も、テンポよく、軽快に読めます。
まったりとしているので、読了後は癒されます。
毎回同じこと言いますが、多田&行天は名コンビです。

スキャナー 記録のかけらをよむ男  ★★★

2016年5月10日劇場鑑賞


2016年、日本映画
監督・・・金子修介
出演・・・野村萬斎
     宮迫博之
     安田章太


(STORY)
仙石(野村萬斎)は残留思念(者や場所で人間の記録、感情)を読み取ることができるいう、特殊な能力の持ち主。
お笑い芸人・丸山(宮迫博之)とお笑いコンビ「マイティーズ」を組んでいたが、今はマンションの管理員をしている。、
そんなある日、「マイティーズ」の力を借りたいと、女子高生・秋山亜美(杉咲花)が訪ねてきた。
ピアノ教師・沢村雪絵が行方不明となり、探してほしいと依頼されたが、すっかり世間とは離れて暮らしている仙石は嫌がった。
が、雪絵の爪やすりに触った時、彼女の映像が読み取った時、捜査に動き出した。


(REVIEW)
野村萬斎にはずれなし!
彼の一風変わった演技は魅力的だし、今回も予告見て間違いなしだと思っていました。
酷評だったので、あらら・・私的神話が崩れたかと期待はしませんでした。
が、蓋を開けてみると、意外に面白かったです。

今回、萬斎さんが演じる役柄は不思議な力を持つ男、
萬斎さんが演じる似たようなキャラで思い出すのは陰陽師の晴明
晴明の平成版は引きこもり男?
妖怪と人間が入り乱れている陰陽師の世界ならともかく、
異質を排除する現代で生きるのはさそかし肩身が狭い思いがしたでしょう。
見たくない人間の厭らしさを見て、知りたくない人間の本心を知ってしまう。
これでは人間不信に陥ってしまうはず。
そのせいで、人間関係がうまくいかなくて人間嫌いになってしまった仙石さん。

コンビを組んでいる丸山は、源博雅
にしては違いすぎますが。
ともあれ、二人の駆け引きはホームズ&ワトソンのよう^^
話のテンポもいいし、クスッと笑えます。

ただ残念なのは、脚本とカメラワークです。↓
犯人は意外に簡単に捕まえたと思ったら、違う人であって・・
二転三転と話をひねっているのはわかりますが、
ミステリー好きには途中登場した人が犯人と言われていても納得がいかないですよ。
これ、カメラワークとかでなんかヒントがあればよかったですが。
え?見逃していた?ヒントがあったって?
DVDがレンタルされたら、見直してみます。

あと、犯人の悲しみが伝わってこないですよ
演技かそれとも、脚本か?
面白い話だけに残念です。

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白いしるし ★★★

2016年5月8日読了

西加奈子/新潮社

(STORY)
アルバイトしながら絵を書いている夏目香織、32歳、独身。
恋にのめり込み、傷つくのを恐れていたが、間島の白い絵に惹かれ、彼にのめり込んでいく。


(REVIEW)
真っ白な表紙、
アイテムも白い絵の具の絵。
その絵に惹かれた主人公は、恋にのめり込んでしまう女性。

のめり込んでしまうゆえに、傷つくのを恐れ、
もう人を好きにならないと決めても、いつのまには恋をしてしまう、
恋に不器用な、いや生き方そのものが不器用な女性です。
西さん、不器用なキャラを描くのが上手いので寛恕移入しやすいです。

マイナスは、タンタンと話しが流れていく展開のせいか、
盛り上がりもなければ、読了後の余韻もなし。
キャラには感情移入しやすいけど、のめりこむほどもなし。
物足りなかったで終わりました。

和菓子のアン  ★★★

2016年5月4日読了

坂本 司/光文社

(STORY)
梅本杏子、18歳。通称アンちゃん、ぽっちゃり型の女の子。高校を卒業したものの、何をしたいという情熱もなく、デパ地下の和菓子屋でアルバイトを始めた。個性的な従業員やお客さんから教えられ、アンちゃんは和菓子の魅力にひかれていく。


(REVIEW)
「あん」を読んだせいか、和菓子のタイトルにひかれて読みました。
和菓子がテーマでも、話の内容は違う。
こちらは和菓子屋を舞台にした、
ほのぼのとした女の子の青春ストーリーです。

ぽっちゃり型の女の子という主人公アンちゃんの設定から、
ほんわかとしたイメージがわきます。
そこにプラス、イケメンな職人志望,、実はオトメンの立花さん。
外見は上品、中身はオヤジの椿店長。
元ヤンの女子大生の桜井さん。
と、従業員は個性的な人が勢ぞろい。

来店するお客は、クセのある人ばかり。
いろいろな人と関わりながら、和菓子の魅力に惹かれ、
アンちゃん自らも成長していきます。

お年頃の女の子は恋も描かれています。
杏子をアンちゃんと呼び、しきりに「かわいい」と言う立花くんと、
アンちゃんが微妙な関係で、ラストはどうなるか気になります。

心を打たれるシーンもセリフもなく、
ただ時が流れていく展開は、ほのぼのして癒されます。
「和菓子屋」の題材にぴったりです。

アンちゃんと立花くんのその後を読みたいので続編も読む予定です。

江南ブルース ★★★

2016年4月30日DVD鑑賞



2015年韓国映画
監督・・・ユ・ハ
出演・・・イ・ミンホ
     キム・レウォン
     チョン・ジニョン

(STORY)
1970年代。孤児出身のジョンデ(イ・ミンホ)とヨンギ(キム・レウォン)は兄弟のように暮らしてきた。
ある日、住む場所を失い、やくざの抗争に巻き込まれ、ふたりは離れ離れになってしまう。
ジョンデは組織のボス・ギルス(チョン・ジニョン)の元で暮らしはじめ、3年の月日が過ぎた。
ギルスの「堅気になってほしい」という願いとは裏腹に、ジョンデは江南地区の土地利権争いに飛び込む。
ある日、ヨンギと再会するが、ふたりは敵同士だった。



(REVIEW)
イケメン韓流スター、イ・ミンホがヤクザの世界へ足を踏み込む。
そこは男臭さが漂う世界、甘い恋物語はなし。
王子さまのようなミンホが180度イメチェンです。

今までのイメージとは違うミンホにショックを受けた人が多いようですが、
役柄がそうであって、彼のかっこよさは変わってないですよ。
まだ未鑑賞のミンホファンのみなさま、ご安心して観てくださいませ!
ただし、抗争に次ぐ抗争で、血生臭いし、ロマンチックなシーンはないことは覚悟くださいませ。

さて、ここから本題。
誰が味方で、敵か?裏切り者は誰?
兄弟のように育った友が敵同士になり、義理のある師が殺される。
友情、師弟愛などを題材にした本作は、テンポがいい展開で、最後まで見飽きません。

ぶっちゃけ言いますが、こういう題材の映画は虚しさか、
こみあげてくる感動がありそうなのに、何も余韻はなし。
ドラマを描いているつもりでも、心に伝わるものはなし。
今までのイメージを払拭して、ヤクザを演じたミンホの努力は認めますが、インパクトなし。
「花男」「シンイ」も主役であるのにもかかわらず脇役に押され気味だったけど、今回も同じく。
役者としては悪くはないだけど、アクがないのか・・レウォンは私的、印象に残りました。

これから悪役や三枚目など様々な役を演じて、ひと皮抜けるか?
今後のミンホに期待します。



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まほろ駅前狂騒曲 ★★★★☆

2016年4月29日再読

三浦しをん/文藝春秋

(STORY)
まほろ市で便利屋と営む多田と行天。ある日、多田は行天の娘、はるを預かることになった。
実の娘とはいえ、行天はまだ一度も会ったことはない。
困惑しながらも、多田と行天、はるの共同生活がはじまった。
それと同時に怪しい団体の調査の依頼が舞い込んできた。


(REVIEW)
まほろ駅前シリーズ、第3作。
あいかわらずだね、多田と行天コンビ^^
軽快な口調と展開には、現代版「ホームズとワトソン」デス。

今回は可愛いガールとの共闘生活、あやしい団体、
まきこまれたバスジャックと、これでもか、これでもかと
狂騒曲というタイトルにふさわしく、お祭り騒ぎ。
軽快な展開は、時には笑いあり、涙ありで、
前作同様、ドラマがしっかり描かれています。

今回のテーマは親子関係でしょう。
行天とまだ一度も会ったことがない娘はるとの親子関係もそうですが、
彼に隠された過去あフラッシュバックされるのです。
行天は宗教に縛られている裕弥くんと出会うことにより、彼の子供のころがフラッシュバックされ、
彼の負っていた心の傷が明らかなります。
「一見、つかみどころのない性格の行天にはせつない過去があった」
そこが母性がくずぐられるですよね^^
三浦さんは、キャラを描くのが上手いです。

なんだかんだといっても多田&行天は名コンビ。
続編が刊行されないかな^^またふたりに会いたいです。

まほろ駅前多田便利軒 ★★★★☆

2016年4月28日再読

三浦しをん/ 文藝春秋

(STORY)
東京郊外のまほろ市の駅前で便利屋を営む多田啓介。
ある日、高校時代の同級生、行天と出会う。
行くあてのない彼を一晩泊めるはずが、そのまま居座ってしまい、ふたりの共同生活が始まった。


(REVIEW)
まじめさん(「舟を編む」)のような風変りなキャラクターに会いたい一心で再読しました。

本作で風変りなキャラクターといえば、行天。
どことなくつかみどころばないキャラがたまりません。
主人公の多田との掛け合いは、ホームズ&ワトソンか。
実にいいコンビです。
癖のある脇キャラたちもいい。
テンポよく、クスっと笑えます。

ただ面白いだけではない、
ドラマもしっかりと描かれています。
多田も仰天もバツイチ同士。
どちらも、かつてはかたぎの仕事に就き、妻も子供もいました。
ただし、行天はレズ女から精子を頼まれた偽装結婚ですが。
その幸せが崩れてしまい、深い心の傷を背負って生きているのです。

不器用な生き方しかできない彼らの友情、やさしさに、ホロリとさせられます。
笑いがあって、涙ありの人間ドラマ。
これぞ日本のドラマです。

レヴェナント 蘇えりし者 ★★★★☆

2016年5月4日劇場鑑賞


2015年、米映画
監督・・・・アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演・・・・レオナルド・ディカプリオ
      トム・ハーディ
      ドーナル・グリーソン

(STORY)
1820年代のアメリカ。凄腕のハンター、ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は旅の途中、ハロイロクマに襲われ、瀕死の重傷を負ってしまう。ハンター仲間のジョンはグラスを看取るように支持されたが、グラスを殺そうとした。その時、グラスの息子の止めが入ったが、ジョンに殺されてしまう。グラスを置き去りにしたまま、立ち去るジョン。奇跡的に命を取り留め、死の淵からよみがえったグラスは、裏切者を復讐しようと決意する。


(REVIEW)
実話を基に映画化。
本年度アカデミー賞で、主演のレオナルド・ディカプリオがオスカーを獲得しました。

彼がオスカーを受賞しただけのことはある。
それだけ、レオさまは凄い!
ここまでしなれkればオスカーが取れないのかと、
ハリウッドのレベルの高さを感じ、
それに増して、レオくんの執念がすごすぎる。
タイトルどおり、蘇えった男を演じたレオさま。
最愛の息子を殺され、置き去りにされ、
死の淵から這い上がり、裏切り者を復讐する。
そのすさまじさ、生命力。まさにゾンビか!?

ゾンビ映画は空想の世界だけど、
この映画はリアリティ。
だからこそ怖い。
もっとも怖かったのは置き去りにしたジョンだろうけど^^;

蘇えったグラス@レオさまが行くところ、敵なし!
なんてことはない!!
主役は死なないからと安心して観ていられると言うけれど、
見れば見るほど緊張感が増していく。
まず彼に襲いかかるのは、自然、寒さ。
自然の映像が美しいければ美しいほど、怖さが増し、
原住民にも攻撃される。
何度、危険な目をあっても、彼は生き伸びる!
普通なら死ぬよな、確実に><
これでもか、これでもかと最後まで見せ場と見せてくれる、
この緊張感がたまらかったです。

ここまで見せてくれた映画も珍しい。
今までの中で、レオ様の演技はすごくいい。
あのあどけなかったレオくんがのう~、
ここまで成長してくれてあたしゃ、嬉しいTT

DVDがレンタルされたら、また観たいです。


Category :

ハプスブルクの宝剣  ★★★★★

2016年4月10日再読


藤本ひとみ/文藝春秋

(STORY)
決闘を機にユダヤを決別したエリヤーフーは、名前をエドゥアルトと変え、フランツ・シュテファンと共にオーストリアに赴く。フランツの婚約者マリア・テレジアと出会い、お互い惹かれ合うが・・・激動のオーストリアを舞台に隻眼青年エドゥアルトの野望と友情、恋を描く。


(REVIEW)
エディ(エドゥアルト)と出会って、もう何十年の年月が経つでしょう。
久しぶりに手を取り、長い間封印した思いが今、蓋を開けた!
私の思いは変わらない!エディ熱復活!
重症デス。この病に効く薬なんぞありません^^;

さあ、ここから本題^^;
エディのことエドゥアルト、もしくはエリヤーフーは架空の人物です。
もし実在していたら、彼の史跡巡りしているわ、確実に。
それはさておき、時は激動のヨーロッパ、オーストリア帝国に存亡の危機。
王位継承したばかりのマリア・テレジアは、まだ15歳
それを救ったのが我らがエディ。
自分の能力をかけ、独創性のある発想力、
単独で行動するあたりは西洋の坂本龍馬か。
それにプラス、えー男でもあります*^^*

しなやかな身体、暗く鮮やかな漆黒の瞳、凛然とした才知と、滾るような熱情をこもった隻眼

この描写を読み度、もうメロメロ!
本書に登場する主な女性たちがエディに惹かれるのはわかりますわ。

閉鎖的なユダヤの世界になじめず、片目を失う変わりに自由と新たな人生を手に入れた。
野望の男、エディ。
ただこれだけなら、一時のトキメキで終わっていたでしょう。
ただの野望の男ではない、彼に隠された苦悩が描かれているから、胸が締め付けられるのです。

フランツという友、オイゲン将軍という師を得るものの、
育ての親、学生時代の友や、フりードリヒなど失うものが多かった。

エドゥアルトとして生きる自分と、
かつてユダヤ人のエリヤーフーである自分。

ひとつの体にふたつの自分はまるで「アルジャーノンの花束を」のチャーリィのよう。
ラスト、エリィ(エリヤーフー)とエディがひとつになり・・・ここからつぶやくので読みたい人はクリックしてね。

あの後、エディはどうなったかというと、私が想像するには、
蘇生して、アーデルハイトとシオンで暮らしているでしょう。
事実、差別的な法律があったマリア・テレジア時代、
あのままオーストリアに住んでいるとは思わないし。
でも、エディがここままひっこんでいては面白くない。
フリードリヒとの対決を今一度読みたい。7年戦争で対決する姿を読みたい。
長年、続編を期待していたですが・・・かなえてもらえないでしょうか、藤本センセ。

イヤな女しか思えないテリーゼもなかなかいい^^
プライドの高さ、我儘、融通がきかないは娘アントワネットそっくり。
元の職場の意地悪な女上司にそっくりでもあるせいか、
こんな女のもとで働くことないよ。
エディの能力は他の国の人たちも認めているし、
はよ、別の国にいきなさい!と思ったけど、
「フランツのためなら」「オーストリアのためなら」と彼は動こうとはしなかったですよね。
わりと義理堅い、だからなおエディに惚れてしまう私でした。








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